前回までは桐箱への紐の掛け方についてご紹介してきました。
今回は結び方ではなく、「真田紐」にスポットを当てて真田紐の由来や
種類、その違いをご紹介していきます。
一見すると色や模様の違いしかなさそうですが強度の違いや色あせの違い等様々です。
1 真田紐の由来と特徴
真田紐の名称の由来として名将真田幸村と父である真田昌幸が「強く丈夫な紐」として武具や甲冑等に用いたことからその名がつけられました。
真田紐は他の紐と異なり縦糸と横糸で織り上げられているため、他の紐と異なり伸びが無く結び直しに強く張りがあり丈夫かつ、美しい織柄が紐の表裏に表現され独特な美しさと複雑な柄を表現することができます。
またその編み方から「世界最小の織物」とも謂われています。
2 真田紐の種類
次に真田紐の種類を見ていきましょう。
真田紐は大きく分けて、次の4種類があります。
それぞれの特性や増田桐箱店で取り扱う価格帯※を掲載していますので
参考にしてください。
※価格は変動する場合があります。
【紐幅の表記は、部寸表記となっています】
→3分=約0.9cm・4分=約1.2㎝・5分=約1.5㎝
名称「木綿平紐」
特徴:縦横に綿100%使用
濡れたりしてこすると多少色落ちする。
価格帯
60M巻き
幅3分:2,400円
幅4分:2,600円
幅5分:3,200円
名称:「木綿袋」
特徴:縦横に綿100%使用
木綿袋紐より強度が優れる。
濡れたりしてこすると多少色落ちする。
価格帯
30M巻き
幅3分:3,300円
幅4分:3,900円
幅5分:4,500円
名称:「加賀錦袋紐」
特徴:絹のような高級感のある光沢がある。
色落ち、強度ともに強い。
価格帯
30M巻き
幅3分:5,000円
幅4分:5,200円
幅5分:7,900円
名称「正絹袋紐」
特徴:縦糸に正絹100%使用している最高級の紐
木綿より色落ちに強い。強度は加賀錦に多少劣る。
高級感があり、記念品用等に最適
価格帯
30M巻き
幅3分:11,700円
幅4分:13,200円
幅5分:22,000円
3回にわたり紐の結び方から紐の種類等について紹介してきました。
古くは刀の下げ緒やたすき、行商の荷紐や男性用の帯な等に使われ、日本人の生活の密接に関わっていた真田紐ですが、現代では美術品や陶器、茶器をなどの伝統工芸品を入れる桐箱の装飾品に使われることが主な用途となり、皆さんが普段の生活の中でなかなか、目にする機会は少なくなっているのかもしれません。
真田紐自体が伝統工芸品の一部としてとても貴重なものであり、桐箱同様に真田紐にも歴史と伝統が詰まっています。
皆さんもぜひ今後、桐箱に大切なものを入れる際は美しさと強さを兼ね備えた真田紐も併せてみるのはいかがでしょうか?
きっと桐箱と真田紐であなたの想いをより一層素敵な思い出にしてくれるはずです。
→次回は「桐箱の蓋」をご紹介していきます。
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